ここなっつぴぃす

紡いだ夢の先へ

ステアラを語り継いでいきたい

 

天伝、无伝の歴史が紡がれたこの劇場で

世界で2番目、アジアで1番最初にできた360度回転する円形劇場で

 

舞台「BREAK FREE STARS」を鑑賞してきた。

 

帝劇や明治座とは異なり、建物内には劇場しかないという今時珍しい造り。中に入ると、サイン入りの刀ステのポスターが目に入って、当時の公演に思いを馳せた。閉館してしまうのはもったいなーと思わざるをえないが、取り決めは取り決めだし、本来の閉館時期よりも延びていると耳にしているので、避けようのない現実なのかもしれない。ロビーはとても綺麗で、椅子やベンチはないけど特に閉塞感を感じるということはなかった。そして何より感動したのがトイレの動線。左から入って右から出るという流れができあがっているので、混雑することがない。劇場において、こんなスムーズなトイレ動線が存在するのか?天才すぎる。2階はトイレしか作らないという、トイレのために開設されたフロア。豪華すぎる。

 

長い通路を歩いて(外から見ても2箱分あるくらいなのでね)、客席に入ると、劇場の重厚感というよりは映画館のような感覚を抱いた(なんせ前日に乱舞祭の4DXを見たので動くことに抵抗はなかった)。一般的な劇場よりもライブ会場みたいに反響する音、回転する時の振動、全方位に向かう照明(360°客席なので当たり前なのだが)。観客席が可動式なのでそこまで重くはできないのか、軽めに設計された椅子、しかし観客が観やすいようにと配慮された背中とお尻にある薄いクッションにホスピタリティを感じる(ちなみにこの椅子しまりが悪い)。リアルヒプステ3面スクリーン。ホスピタリティというと、この劇場なんせ造りが複雑なので、係員の方が手を上げて場所を示したり、開演前にはブロックごとに近い出口を丁寧に案内してくれたりする。しいて言うのであれば、今回主が座った座席が7列目の最下手で実質1列目だったので、足の窮屈寛は否めなかったのと、肘置きが低いうえに細かったのでないも同然だった。客席が最下手だろうと最上手だろうと、役者さんが出たりはけたりするのを一部始終見られるのは利点。中央を見るとなると首死ぬけど。ステラボールの悪夢。

 

入るまで「一回転する劇場とはどんなものなのだろう」と予想がつかなかったのだが、一番の発見は、劇場に入る際動くせりの部分が見られるということだ。特に前の入り口から出入りするときは役者さんが舞台上に登場する時に使う道を通ることになる。客席と舞台上が繋がっているようで非常に面白かった。物理的にではなく、心理的に出る者と観る者の境界線がないのが素敵。公演が始まる5分前になると、舞台上と客席を分けていた赤い紐が解かれた。ちなみに、座席はずっと回転しているわけではないです。