ここなっつぴぃす

紡いだ夢の先へ

映画「漆黒天-終の語り-」

 

ムビステ第3弾「漆黒天」の映画を観てきた。

 

第1弾から今作まで見ればわかる通り、果たしてムビステは時代劇物のみを扱うのだろうか…。脚本・演出の末満さんもおっしゃっていたように、今作は映画で結末を語った後に、舞台でスピンオフをやるという流れらしい。個人的には、結末は最後に提示してくれた方が面白い…と思うところがあるのだが、その前日譚を後から知るというのも斬新で興味深い。

 

物語の内容を整理するとこうだ。

 

名無し
・別名「旭太郎(くたろう)」

・生まれて間もなく捨てられる(双子は忌み子と呼ばれるように縁起が悪いので、片方が捨てられる)。日陰を歩く者。

・九善坊冬至に拾ってもらうbut嫌いだったため最終的には彼を殺してしまう

・生まれてから一度も笑ったことがなかったため、最期冬至に「笑った顔が見たい」と言われた時にお面を被る

・それ以降、仲間たちと日陰党を結成し江戸の町で荒事をたくさん起こす

・その中で自分と瓜二つの双子の兄弟・陽之助と出会い、彼の全ての行動・所作を観察し真似

・羨ましさのあまり、妻子を殺す。殺害後お面を落とす。

・自分が生きてちゃいけないと気付き、崖から自殺→記憶失くす

・陽之助の親友・蔵近を記憶を失っていた時に殺す

・江戸で喜多と宗吉に拾ってもらう

・喜多から「名無し」という名前をもらう

・喜多たちといる中で少しずつ記憶が蘇ってくるbut喜多達には思い出せない振りを多々していた

・最後まで「自分は陽之助」だと主張する

・色んな怨念に取り憑かれてる

・喜多を殺す

 

陽之助

・旭太郎の双子の兄弟。旭太郎とは反対で陽の道を歩いてきた。

・妻は富士、子供が2人いる

・旭太郎が陽之助の妻子を殺害した時に落としたお面を彼が拾い、復讐をずっと計画していた

 

喜多

・陽之助の妻・富士の妹→藤を殺した旭太郎をずっと恨んでいた

・手癖が悪いと邑麻兄弟らに追われていたところを、たまたまそこにいた名無しに助けを求める

・その恩に、彼の記憶を取り戻す手助けをすることに

・しかし、助けを求めた時から既に彼が富士を殺した本人だということをわかっていた

・名無しを討伐軍のもとへ呼び出す際の囮とされ、最終的には名無しに殺されてしまう

 

邑麻兄弟

・喜多を助けた名無しに恨みがあると言って、名無しと喜多と行動を共にしているが、そこに恨みがあるというよりは蔵近を始めとする殺害行動一連に対し恨みを持っていた

・名無しの様子を伺っていたが、思っていたより記憶を失っており、「事態は深刻だ」と討伐軍に報告

・名無しに殺される

 

蔵近

・陽之助の幼少期からの親友

・冒頭のシーンで名無しに殺される

・名無しに「なぜ俺は色んな人に追いかけれるのか」と聞かれ、ちょっとした情報を与える

 

士道

・蔵近殺害時や、陽之助の家に入って妻子を殺された記憶を思い出あう時など、名無しをひたすら追い続ける

 

宗吉

・売れない脚本家。

・喜多の無理矢理な説得により、名無しを住まわす

・他の人と同様、宗吉も名無しの正体をわかっていたが、それが名無し本人にバレないように知らない振りをしていた。ラストシーンではその日々を「苦痛で仕方なかった」と言っている

・喜多を殺した大義名分で、ケロッとした顔で討伐軍から帰ってきた名無しを殺そうとするが、むしろ名無しに傷つけられるのみだった。名無しは住まわせてくれた恩より、彼を殺しはしなかった(数少ない最後まで生き残った人物)

 

 

舞台の公演時間よりも圧倒的に短い1時間半の中に様々な情報が入り組んでいたうえ、時系列が前後するため、物語を理解することに困難だった箇所が多々あった。現在の話をしている中で旭太郎の幼少期の話がちょくちょく入ってくる。また、特に中盤は名無しが2人出てき始めるし、名無しの味方をしているように思えた邑麻兄弟が急に討伐軍の方に登場したりするのだ。え…もしかして邑麻兄弟も2人いる…?とか考えてしまった。最後の闘いでは陽之助と瓜二つの格好をして宗吉の屋敷から現れる。2人が一騎討ちすることによって、討伐軍さえ本物の陽之助を見分けることが不可能となり、「2人とも殺してしまえ」の命令のもと、2人を殺そうとするが名無し・陽之助の強さは群を抜いているのである、邑麻兄弟を始めとするたくさんの命が犠牲となった。おでこの同じ位置に傷があるため、無論観ているこちら側も見分けることは無理だった。ただ、名無しの方が陽之助であることに執着していたように感じる。陽之助本人の方はわりと冷静なのだが、名無しは狂気的に自分が陽之助だと主張している。

 

名無しは何故陽之助の記憶を自分に重ね合わせたのだろうか。陽之助の妻子が殺された場面を思い出し、「そうだ…私の妻子は何者かに殺されたのだ…」と、あたかも名無しの妻子であるかのように思い出し、記憶に大きな誤解が生じてしまっている。


そして一番ラストのシーンで陽之助か名無かのどちらかが死ぬ。

宗吉「あんた誰だ……」
の言葉に、生き残った方がにやっとして何も言わずこの話は終わりを迎える。

 

最終的に生き残ったのどっち…⁉︎笑い方的には名無しかなと思ったけど、未満さんはツイッターでこんなことを言っているので、何がどうなっているのか本当にわからない。

 

気持ち悪いからこの答え教えて!!!というか、名無しが仮定した「旭太郎の人生」は正しいのか?というところから真実を知りたい。

 

殺陣も沢山あるし、ストーリーも面白いしこれは舞台が楽しみで仕方ない。そういえば回想シーンでは凌くんと祥平くんが殺陣してたな。この前の薄ミュ以来の共演?祥平くん良かったねぇ☺️13日マチネのアフトの方でも2人が一緒にやる回あるし楽しみ(この日入るもう一人が長妻さんなんだけど大丈夫かしら……)。

 

凌くん祥平くんに限らず、今回のキャストは世間所謂「エモい」と呼ばれる方達の共演が多い。荒木さんと裕樹さんのアフトもあるし。個人的に楽しみなアフトといえば、14日の松田長妻梅津小澤回。ながつが大好きな梅ちゃんと出ます!!!(大声)舞台挨拶とかで2人が並ぶこと結構多かったんだけど、あまり絡んでるところを見たことがない。予測不可能な長妻さんの言動に果たして梅ちゃんはついていけるのだろうか……いや梅ちゃんも予測不可能だな……あれこの2人大丈夫か………?

凌くんながつが女性陣2人と送る10日も、大悟くんが先輩達に囲まれる13日も、唐橋さんをゲストに迎える17日も(祥平くんと一緒なのでカオスになる予感しかしない)色々楽しみ。