ここなっつぴぃす

紡いだ夢の先へ

アリーナとスタンドどちらが良席なのか

 

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「アリーナとスタンドどっちが良いか」

 

19日昼公演にて顕嵐さんがこんな質問を投げかけていた。周囲の人たちはというとペンラを赤(=アリーナ)にしてる人が多く()、やっぱり推しは近くで見たいよなぁとその時は納得していたのだが、なんとなく心に引っかかったので帰宅してからもう一度よく考え直してみることにした。


)今回のツアーはMCの際に、「○○だと思う人は赤、××だと思う人は青にして」というメンバーの指示のもと選択肢が2つ提示され、ファンは自分が思う方にペンラの色を変えるというアンケートコーナーが実施されていた。コロナ渦で声が出せない中、みんなでライブを作ろうという一種の取り組みである。

 


単純に考えてしまえば距離的に近いアリーナの方が良席である。双眼鏡なしでも自担がはっきり見えるし(ここで発生する近くのメンバーか遠くの自担か問題は今回は置いておこう)間近でメンバーが動く姿は彼らがこの世に存在することを実感させてくれる。その上ファンサももらいやすい。


しかし、ライブというのは推しを生で見に行き彼らと同じ空間を共有すること以外にその雰囲気を味わうために参加すると捉えることもできる。円盤化されたライブは基本的にメンバーを写しているものであり(当たり前だが)、会場の雰囲気や熱狂はそこまで反映されていない。そういった意味で雰囲気を楽しむというのはひとつの醍醐味ではないだろうか。

 


こう考えるとアリーナが必ずしも良席とは言えまい。アリーナはメンバーを近くで見ることができ迫力がある。しかし、物理的距離が近い分会場全体の雰囲気は味わいにくい。一方後方のスタンド席は距離は遠くとも会場の景色を見渡すことが可能である。各色のペンライトの海はライブでしか見ることのできない光景だし、それがメンバーの声で一色になった瞬間は生で見てこその景色である。彼らにはこんなにも多くの味方がいるのだということを実感させてくれる。

 


さらに付け加えるとすれば、一番最後列だとペンラを振りやすい。自分より後ろの人がいないとなると存分に高く上げることができる(周囲の迷惑にならない程度に)。筆者は比較的高確率で最後列に入ることが多いが(意図しなくとも)、自分に限らず周りのオタクは皆ノリノリである。見られていないという意識が芽生えることにより恥を捨てて踊れたり拍手できたりするろいうパターンが後列には多い。

 


以上のことを踏まえた上でもう一度考えてみよう。

アリーナは近くで動く姿を楽しむことができる。ファンサももらいやすい。一方スタンドは距離は遠くなってしまうが、ライブという観念を消費するといった意味ではかなり良席である。円盤化はされない会場の雰囲気や熱狂をも味わうことができ、前方のオタクを横目に吹っ切りやすい。ちなみに、中には前部より後部の人の方がを気にかけてくれる場合もある(例:安井くん)。

 


ここまで書いておいてこう言うのもなんだが、これは自分がスタンドだった場合に現実を受け入れるための持論だ。こう考えることで日々ぶつけようのない怒りを鎮めているのは事実である。しかし、どの席でもライブに参加していることには変わりなく、それを心から楽しむためにその席の良点を見出す。「今回はアリーナだったから○○くんのこと追っかけよう」とか「スタンドだったけど雰囲気楽しめるから別にいいよね!」とか臨機応変に対応していくことがオタクには求められている。自分が入りたい席のチケットを探して譲ってもらうのも一つの手だが、縁があって当たった席に入るというのもひとつの手段なのである。大切なのは、与えられた席でどれだけバカになれるか。とことんその席の魅力に溺水しその席の楽しみ方でライブに参加するーーこれこそがライブに行く時の心構えではないだろうか。そもそも参加できること自体が幸運なんだからそれ以上の文句は言語道断。