ここなっつぴぃす

紡いだ夢の先へ

勝手に考察〜夢想人〜

 

こう考えたら感慨深いなっていう個人的な解釈を書いてみる。

 

まず曲名が幻想的。この曲自体は武道館で初めて披露されて、その時は「聞いてください、『ドリーマー』」と聞いていためてっきり英語表記でDreamerかと思ってた。数ヶ月後に何かのインタビューで漢字表記であることを知る。夢を想う人と書いて“ドリーマー”。素敵な曲名だなと思った。ドリーマーって英語表記だとどこか抽象的な印象を受けるけど、夢想人だと全体像が掴めるというか。少し捻っている感じが彼らのこの曲への愛をとても感じる。

 

ぼんやりと長い夢を
見ていたような
気がしていた

 

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2018年ーデビューに向けて切磋琢磨していた彼らの運命はたった一枚の契約書で大きく変化してしまった。今まで目指していた夢があっという間に崩れていく。これまで夢見てきたものって何だったんだろう。長年彼らが追いかけていたものはここに来て実現困難になってしまった。急すぎる展開に何が起きているか理解できず、しかしぼんやりと、ぼやっと、自分たちから離れていくことだけはわかる。

 

走り続けて
ゴールを目指して
疲れてしまった人がいた

 

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“人”って使うことで客観的に表現している。まるで他人事のように聞こえるけれども、そうでもしないとやってられないよね。


季節は変わる夜が伸びていく
僕に質問タイム「何をしてる?」

 

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夜が伸びたのは2018年春〜夏にかけて。物理的に夜が伸びるこの季節彼らに仕事は降りてこなかった。何もできない彼らたち。今自分たちは何をしているんだろうと自分たちに問うていた。


立ち止まった時間動き出せ

 

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寂しい夜は
嫌になるよ

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でもそればかりではこの先きっと状況は何も変わらない。そう思って彼らは行動を起こし始めようとしていた。メンバーとファン以外全てのことを失う。この世界で生きていくためには自分たちを支えてくれる人たちの存在が欠かせない。孤立した彼らは幾度となく孤独な日々を過ごしてきた。

 


使い古した荷物を鞄に
気持ちを込めて旅に出たよ

 

荷物っていうのは前世の記憶。過去のものは背負っていかねばならない。この記憶はこれからの糧にはなるけど決して表に出してはならない。なぜならそういう事務所だからだ。都合の悪いことは抹消されてしまう。彼らは自分たちを育ててくれた場所に感謝を述べ新しい地に足を踏み入れた。


退屈な毎日見えない明日に
光が欲しくて前に進む

 

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これは彼らの心からの叫び。何かしたいのに何もできない状態。みんなでカラオケとかに集まり、もう一度新しいところで始めようと決心した。


言葉が舞う包む君の声が
繋いで紡いで夢の続きを
叶うよと願う君の愛で
寂しい夜に夢を見るよ

 

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孤独な時でもファンの声が彼らの背中を押した。また一緒にいるところが見たい。無論私たちも呪文のように唱え続ける。どうかもう一度7人でいる姿が見られますように。ファンは彼らを信じ続け、彼らは常に夢を見続けた。まだ7人でいれることを、活動できることを夢見て。

 

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今長い夜を超えて行くよ
月の明かり目印に
息を止めて泳いでいく
海の果ての向こうまで

 

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このあたりがとても抽象的な表現になっている。漠然と夢の全体像を語ってるのかな。氷河期(2018年)を越えて新しい世界へ。地平線の彼方=誰も行ったことがない場所を目指して走り続ける。息を止めてっていうのはずっと進み続けようってことかな。


どうして
どうして
僕らは泣いているんだろう


I'm still a dreamer 
I'm still a dreamer 
I'm still a dreamer 
I'm still a dreamer 

 

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“僕たちはまだ夢想人”

これからも彼らは新しい地で夢を追いかけ続ける。


願ってる君と夢を超える時を

 

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ファンとメンバーで7ORDER project。結成当初からよくメンバーが言っていたこの言葉からルーツが来ているようにも感じる。

 

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さあ行くよ
重力を無視して
飛び立とう幸せ求めて
声よ届け、この愛を

 

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嘲笑えよ、無謀な冒険さ
諦めない心は持ったから
行けよ、夢見る夢想人よ

 

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ここがこの曲の中で最も印象的だった。さなやすが言っていた通り、“嘲笑えよ、無謀な冒険さ”っていうのはかなり棘のある表現。でもここに彼らの断固たる意志を感じた。過去の前例的にも事務所を辞めた人たちはなかなか出世することができない。これから7人で活動するというのは壁が高い。本人たち自身が無謀だということを自覚している。それでもこの世界で生きていくことを決めた。もう諦めない。これはファンに向けての言葉なのかなって思った。これからもついてきてほしいというメッセージ。

 

個人的には、変調したところからアウトロがお気に入り。この曲は彼らの軌道に沿って作られたものではあるけど、自分自身も背中を押される一曲。夜中に聞くと頑張ろうって思える。素敵な曲をありがとう。

 

何回聞いても武道館の景色を思い出す。彼らが夢を叶え新しい一歩を踏み始めた瞬間。この曲を聞き終わった後のなんともいえない虚無感は雨はじでしか救えないと思ってる(セトリが武道館)。

 

さなぴーが作曲して7人で作詞したメンバーにとってもファンにとっても思い入れのある一曲。音源として手元に残してくれたのが嬉しい。私たちはいつでもあのときの、初々しい気持ちに還ることができる。

 

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