ここなっつぴぃす

紡いだ夢の先へ

勝手に考察~雨が始まりの合図~

 

雨が始まりの合図

 

7ORDERメジャー1stシングル『雨が始まりの合図/SUMMER様様』から今回は『雨が始まりの合図』の意を勝手に考察してみました。解釈違いがあったら申し訳ございません🙇‍♀️イチファンの見解として優しく見ていただけたら幸いです。

 

※歌詞の色分けは現在の歌割ではなく、その歌詞を考えたメンバーの色をあてています

 

安井くん誕生日つべが公開されてからこの一年間あめはじを聞き続けてきたが、PVを見て曲のイメージが一変した。

今までは単に安井くんに贈った明るくてそっと背中を押してくれる曲程度にしか認識していなかったが、こんな重い歌詞だったのかと。彼らの辛い過去が蘇り、ここまで来るのに本当に色々なことがあったな、と。最近ジャニーズが22歳定年制を制定した中でJr.の子たちが相次いで退所を選んでいるが、それをライターさん達は“7ORDERのように退所しても成功する道がある”と示している。あくまで個人の考えに過ぎないのでそれを頭越しに否定することはできないが、でも彼らはそんな簡単に成功したわけでもないし、もともとJr.時代の頃から人気があったのでその結果が今に繋がったのだと思う。それをあたかもみんな成功できるよ、みたいな文面で書かれると疑問を感じるのは私だけだろうか、、、?

 

ひとりレッスン場に居る安井くん。

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みんなこの世界から離れていった。

残されたのはただひとり。

誰からも腫物扱いされて哀れな目で見られて、それでもあと数か月耐えねばならない。

寂しいよ。一年前が懐かしい。あの時はみんなあんなに笑っていたのに、、、

 

空模様は彼の気持ちを映していたー

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安井くんの物理的に小さな身体にかかっているたくさんの負荷。

期待、責任、ファンの気持ち、プレッシャー、過去、、、

 

“グループなんだから一人で抱え込まないでみんなで分け合おうよ“

 

安井くんがいないと始まらない。いや、始まれない。

最年長だからって、リーダーだからって、言わずもがな背負わされてきたたくさんの荷物。

そろそろメンバーも頼ってよ。

みんなで分け合えば貴方の身は軽くなるはず。

 

一緒に新しい道を切り拓こう。

 

小さな体に背負い込んだ余計な荷物は下ろして一緒に旅に出よう

 

この気持ちをさなぴーが歌詞に乗せて、そしてその思いを萩ちゃんが受け取ってこの歌は始まる。


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新しい活動に向けて何か描いている怜央。

安井くんと美勇人より早く退所した彼は自分が得意なことを、できることを勧めていた。


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踊り続ける美勇人。

動画を見ながら踊っている一心不乱な様子。

 

この姿から彼が長年ダンスと向き合ってきた時間が表れている。

彼はひとりで何を感じて踊っているのだろう。


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さなぴー

 

新しい活動に向けてまずは曲を作らねば。

どんな曲を作ろう、、、

ラブソング?それともバラード??

 

自分にしか書けない曲、自分にしか作れない曲、、、、

 

そうだ、サスケをモチーフにしよう。

曲名はBOWだ。鳴き声と“挨拶”をかけて。


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未知への交差点たたずむ 

 

楽器屋さんを出ようとしたときに立ち止まる。

新しい一歩を踏み出すのは怖い。今までは事務所の名前を借りてどうにでもできた。しかし、これからは今まで過ごしてきた環境が一変する。躊躇する。何をすればいいんだろう。エンターテインメントって何だろう。決意を固めないと。

 

物事にはタイミングがある。動くなら今しかない。

自分で何とかするしかないんだ。

 

赤になる前に動き出さなきゃ


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ハンバーガーショップのバイト先(文春の、、、?)。

 

生活資金を調達するために働くモロ。

彼の一生懸命さと健気さが表れている。

 
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 真っ白に駆け抜けた先には 広い世界と小さな足跡

 

これまで自分たちが歩んできた道のり。

2年と半年。たかが1000日、されど1000日。

この1000日の間でたくさんの経験をしてきた。

仕事への生き甲斐を感じることもできたし、後輩に先を越され悔しい思いをしたこともあった。それでも仲間がいたから頑張れる。みんなで励まし合ってきた日々。メンバーと過ごした時間。

 

このまま終わってしまっていいのだろうか。

 

前世のグループ結成後、前を向いて進んできた…はずだった。色んな先輩から認められ、単独公演も何度かやらさせてもらった。その結果がここだ。行きついた先は誰も足を踏み入れたことのない未知の世界だった。

 

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こんな形で夢を諦めたくない。


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祈りよ届け嘆いた毎日 

 

どうかこの声が、想いが届きますようにー

そう願うしかなかったんだ。毎日毎日声を挙げる。祈り続けないと消えてしまいそうだから。自分たちが必死に守っていたのは儚く脆いものだったから。


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行く先がないのなら、自分たちで拓けばいい。

 

異例だ。極めて稀な例だ。

全員で辞めてまた全員で戻ってくるなんて。何て思われるだろう。どんな目で見られるだろう。またファンは戻ってきてくれるのだろうか。

 

けれども、自分たちが大切にしてきた夢はひとりでは叶えられない。メンバーがいないと。なんだっていい。まずは自分たちが大事にしたいことをしよう。大切なものを守ろう。

 

人生は自由だ。

この想いよ、届けー

 

誰も見たことない景色描こうか


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君は空を見上げ傘をさす

 

意を決して見上げた空はやはり雨模様だった。


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そしてついに6人が合流する。

あの日のようにー


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泣くんじゃないよ神様だろう 

7色の光見せてくれ

 

再び希望の光が見えた瞬間だった。

 

もう一度ここからやり直そう。

未知の世界だ。0からの状態だ。

 

それでもいい。このメンバーがいてくれるから。

7人で。7色の光作ろう。7色の夢叶えよう。

 

「せーの」で奏でよう

 

嬉しそうに顔を合わせるみんな。モロのハイタッチをかわす萩ちゃん怜央。そこにはいつもと変わらない風景があった。

 

ここだ。自分の居場所はここにある。


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自作の作品を紹介する怜央。こうやって7ORDERの作品がひとつひとつ生み出されていくんだね。

 

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みんなで写真を撮ろう。

もう一度集まった記念にさ、、、

 

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それはあのときと同じだった。

 

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愛と秩序を固く結んで 

容易いことさ僕らなら

 

“愛”と“秩序”を固く結んで

“Love”と“ORDER”を固く結んで

 

た“やすい”ことさ 僕らなら

 

0からだけど、0からじゃない。

今までの軌道は無駄なんかじゃない。今までの経験をこれから生かしていけばいい。何て言ったってファンの方がいてくれる。過去と今を結んで。過去も今も未来も大切にしよう。全て胸の奥に抱えて新しい道を歩もう。

 

もうちょっと待っててね、必ず戻ってくるから。

 

また歩けるよ


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ここから始まるー

 

 雨が始まりの合図

 
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だけど何か足りない。

この雨空が続く原因の元。早く戻って来いよ。お前がいないと始まらないんだからさ。

 

やっぱりこの日も雨だった。


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「おはよ。」


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ふと聞き馴染みのある声がして。

横を見たらそこにはずっと待ってた人がいたんだ。毎日同じように交わしていたはずの“おはよう”が当たり前ではないことを気付かせてくれた一年を経て彼は再び戻ってきた。

 

みんな待ってたんだよ。


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もう彼らが離れ離れになることはない。

強い結束で結ばれた彼らならもう大丈夫。

 

さぁ、もう一度ここから始めよう。

 

 

「あいにく雨模様は続きます…」

乾かない心 憂鬱な気分のせいか?

 

0から自分たちで何かを作り上げることが初めてで。何をすればいいんだろう??まずはさ、自分達の好きなことから始めてみない?

いつでも集まれるような拠点地を作ろうよ。7人がバラバラのことをしていてバラバラのところにいてもすぐ帰ってこれるようにさ。


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どこがいいかな??利便性のいいところ?自然に囲まれたところ?


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 みんなが気に入った場所ならどこでもいいや!!!


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「こことかはどうかな?」


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安井くんの大好きな観葉植を物置いて。

自分たちが気持ちよく過ごせるように色々運んで。

自分たちで新しいものを作るのは大変だけど達成感がある。


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「明日こそ晴れるように」頼んだ

窓の縁で揺れる白い影

 

雨はそろそろやむ頃かな?7人が集まった力で、7人のパワーで、晴れ模様にならないかな?

窓辺で揺れるてるてる坊主にそう願った。

 

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スケッチブックから何かを見せてきた怜央。

初のお披露目にびっくりするも気に入ったメンバー。


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君が笑顔になる それだけで…

 

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ひとつずつ新しいものが生み出されていく。

試行錯誤を重ね、話し合いを経て“7ORDER ”の基盤が完成へと近づいていく。


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泣くんじゃないよ大丈夫だよ 何も考えず楽しもう 

「せーの」で少しづつ

 

 一時はバラバラになった7人がこうして再び集まり、みんなで笑いながら同じことをすることがいかに幸せか。それぞれが本当に楽しそうで。それを見ているだけで安心する。いつもの笑顔が戻ってきたんだ。

 

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各々の得意なことを生かして順調に物事は進んでいく。

グループのスタイリングをする美勇人。みんなが納得できるように案を次々と出してくる。自分達でプロデュースする楽しさ、自由さ。

 

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願いが叶うという怜央からのお守りを並べて。

ひとつじゃ意味をなさなくても7個揃えば大きな力になる、、、まるで7ORDER みたいだね。

 

想いと願いを固く結んで 乗り越えられる君となら 

また笑えるよ


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くすっと笑う顕嵐。

この笑顔もみんなが集まったからこその賜物。


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願い事を願掛けする。叶ったらもう片方の目も描いてあげよう。


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でも天気予報はいつも雨

 

ふと外を見ると気が付けば雨。また雨かよ、、あーあ、、、、憂鬱な気持ちがやってくる。


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みんなで空を見つめ重い雰囲気に。こういうときに限って雨なんだよな。雨って憂鬱な気持ちになる。今日も雨か、、、


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何があっても笑顔を絶やさない安井くん。周りに心配をかけないよういつだって笑ってはしゃいだふりをして。

でもその笑顔の裏には違う感情が湧いているんだろう?

 

グループを結成していない頃からお互いシビアなこの世界で行き残れるよう必死にやってきて。同じグループでもないのに自分達でコンビ名までつけてポーズも考えて。何かあったら真っ先に相談しに行って。戦友でもありながら大切な仲間でもある関係性の2人だからこそお互いのことがよくわかる。辛抱強い安井くんの気持ちだって美勇人ならすぐ見抜いてしまう。安井くんが抱え込みすぎないように。自分でも力になれることがあるのならば、と。

 

そんな美勇人だからこそ書ける詩だった。

 

何も感じさせずに君ははしゃぐだろう

その黒い瞳の奥底で叫んでるんだろう


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たとえずぶ濡れで、つまずいて転んだとしても

それでも自分自身に正直に生きている

 

怜央の安井くんに対する真っ直ぐな思い。

どんな嫌なことがあってどんな困難に遭っても安井くんは自分の信念を信じて突き進む。周りを巻き込んで。他の人に妥協するんじゃなくて、自分達が納得する方法を最後まで考えるんだよ。一度きりの人生。自分の気持ちに向き合ってやりたいことやっていこうよ。自分の好きなことしようよ。この考え方が7ORDERにも大きく反映されているように感じる。


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とここで、暗くなった雰囲気を変えようと安井くんが立ち上がる。

 

”どうしたんだろう?“

 

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年下組が不思議そうな顔で見つめる中、外に出た安井くん、、、

 

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トレードマークの笑顔を見せて。

 

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どんな雨でもぐずついた天気が続いてもその先にはきっと晴れ間が待っている。

青空を願い空に向かって投げた靴は晴れの方向を指していた。

 

投げた靴は上を見て笑ってる


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「雨って最高だろ!!!」


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他のメンバーも誘う。

雨ってそんな憂鬱なものじゃないよ。ずっと雨模様が続くわけじゃない。その後にはきっと晴れ間が待っているからー


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泣くんじゃないよ神様だろ 7色の光見せてくれ 

「せーの」で奏でよう


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雨だけど晴れだ。

光が彼らを差している。


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みんなが集まれば日常の些細な風景もこんな楽しいものなる。

これからどんな困難にも立ち向かっていけそうな気がするよ。


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愛と秩序を固く結んで 

容易いことさ僕らなら

 

過去も背負って今を生きよう。あの時代があったから今がある。後悔はしていない。あの頃の気持ちを糧に頑張ろう。俺たちならできるよ。

 

彼らの根底の明るさに負けたのか雲から太陽が顔を出し始めた。


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ひと昔のあの時間が嘘のようだ。

様々な意見があって様々な決断があって、その中でも独立する道を選んだ彼ら。

 

その決断は間違いではなかった。

まだまだこれからの彼らを未来が照らしている。

 

また歩けるよ

 

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雨上がりの空。空は澄み渡り、虹がかかっていた。

メジャーデビュー時を思い出させる、街中の大きなポスター。


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武道館。

彼らの聖地。

新しい未来に向かって彼らはまた歩き始めるー


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雨が始まりの合図

 

 

一年前に安井くんのために作った曲が今こうしてメジャー1stシングルとして世に売り出されていることがすごいなぁと感じる。この曲を作ったのがちょうどメジャーの話が来たか来てないかくらいの頃で、でも今後を見据えて長く歌い続けられるようにと歌詞も安井くんばかりに執着するのではなくグループのことも書いているところがさすがだ。そういうこともあってやはりメインが安井くんになってしまい、安井+6の形が少々気になるところではあるが、“7ORDER”がしっかり表されていてこれを見ただけでも彼らの生い立ちを汲み取ることができる。

 

 

祈りは届く 何もかも全て

かけて二度と架からない道渡ろうか

 

メジャーでは没になってしまった1番Cメロの顕嵐パート。

提出期限を過ぎて出し、その上自作のメロディーまで考えてきた逸話の残るこのパートが個人的には結構好きだったり。

 

“祈りは届く 何もかも全て” は顕嵐の真っ直ぐな気持ちが映っているし、“かけて二度とかからない道渡ろうか”は言葉遊びも入っていたりと(前出の萩ちゃんパート“駆け抜けた”と“かけて”/その“かけて”と“架ける” でかけている)顕嵐の性格が出ている。

 

 

監督さんが彼らのことを調べてくれて、「こうしたら面白いんじゃない?」と自ら提案してくれたというドラマ仕立てのPV。

 

彼らの歴史を感じさせる内容で構成されていた。

 

仕事の関係でひとり取り残された安井くん。他のメンバーはSNSで繋がりを見せたり、つなげる×3で集まったりと交流があったが、安井くんは当時まだらじらーがあったため遅れての合流となった。その半年の間どんな気持ちで過ごしたんだろう。どこの現場でも、退所に追い込まれた可哀想なグループとして哀れな目で見られ腫れ物扱いされ、それでもひとりで抱えるしかなかった不安。彼を気遣って声をかけないようにしていたメンバー。それでも彼らにはやっぱり安井くんが必要で、安井くんこそ7ORDERそのものでありシンボルであり、だからこそ彼を引き止め、そして今がある。久しぶりに6人に会って安堵したんだろうな。自分の居場所を再確認して、7ORDERは出発した。

 

この様子がよく再現されているのが1番のシーン。だいたい18年〜つなげる×3あたりの時かな。

各々ができることをやって備える。再び集まったときに最高のものを作れるように。

 

その過程でのソロシーンがみんな良くて。

 

さなぴーの意を決しているシーンやモロのバイトをするも何か引っかかったような表情。さすが演技派。

コックピットに塩顔が一際目立つアングルの綺麗な萩ちゃん。

オーバーオールに白のロンT、長いまつ毛が美しい怜央。

上から抜かれて三白眼が映える美勇人。

顕嵐に関しては横顔がもうハルカ。近キョリ恋愛を彷彿と思い出させる。横顔が切なくて儚くて。

 

2番に入ると、1番とは異って明るいシーンに切り替わる。

新しいスタートに向かって走り出す7人。

アトリエを探したり作ったり、自分の仕事をしたり。

みんながずっと同じことをしているわけではないけど、でも一緒にいるだけでまとまりがある。写真展でも飾られていたドラゴンボールやだるまが登場したり(だから一時期なかったのか)。

 

 

 

 

オチサビに入ると雨で暗い雰囲気が漂うが、安井くんは雨の中メンバーを外に連れて行く。何かを叫びながら雨に打たれる安井くんが美しい。PV感も出しつつ、彼の性格がしっかり表れている一コマ。

 

安井くんに連れられ外に出た一行は降りしきる雨も気にせずに戯れる。

本当にみんなでいることを楽しんでいる彼らの気持ちがよく表れていた。PVとは言えども、彼ら自身のことを語っているので幾度となく当時の出来事が重なる。

 

当初の自身らで編曲したpresent ver.も好きだし、色々な方が関わって作り上げたシングルver.も好きだ。大幅に歌割りやバンド隊のメロディーが変わったりしていてどちらも聞き応えがある(よく聞き比べをして楽しんでます)。present の方はちょうど自粛期間が開けてようやく活動を再開でき始めた頃、まだあどけないあの当時の彼らを思い出させる。一方シングルverの方はバンドレコーディングに本人たちが参加したり、雨の効果音を入れたりとより一層あめはじの世界観を作り上げている。特に冒頭萩ちゃんパートのキーボードがお気に入り。

 

 

安井くんの誕プレでもありメジャー初のシングルでもあるので一生忘れることのない大切な一曲になるのだろう。

インディーズだった彼らがメジャーに行って、様々な経験をしていく中での“初”はやはり思い入れがあるものだ。これからどんどんファンが増えていき、戻ろうと思っても戻れない時間。渋谷の各店舗でバックアップをしてくださることに感動する感覚もそのうち当たり前になってしまうのかもしれない。あっという間に過ぎ去ってしまう“今”を思い出すためにまた見返して懐かしさを感じる日が来るのだろう。彼らの曲が増えていって知名度や人気が上がってもこの曲が彼らの大事なスタートラインであることに変わりはない。

 

これまで自担が離れていく寂しさを何度も経験しその度に傷ついて担降りをしてきたが、そればっかりではオタクなんて務まらないよね。デビューして遠くなることが怖くて降りるのは単なる自分の弱さだ。甘えだ。ここには自分を必要としてくれる人たちがいる。ひとりひとりのファンを大切にしてくれる人たちがいる。自分が必要とされている限り私はずっとここにいたい。こんなオタクに優しいグループがあるだろうか。ファンの治安が良いグループがあるだろうか。自グル馬鹿であることは既に自覚済みである。でもやはり自分たちで決めた道を応援し続け、彼らを信じてついていくせぶんのオタクはすごい。私はここを忘れたくないな。

 

彼らの初めての“シングルリリース”をみんなで迎えられて良かった。