ここなっつぴぃす

紡いだ夢の先へ

舞台「ID」観劇記録

 

6月27日舞台IDの東京千秋楽を観劇してきました。

 

16:00〜18:16 公演

 

舞台『ID』

@大手町ホール

 

出演者

・生徒会長、ジョー(喜び):崎山つばさ

・学級委員、アンジ:松田凌

・美化委員、ホープ:砂川脩弥

・保健委員、ビリー:小野塚勇也

・広報委員、テラ:井上小百合

・図書委員、サッド:萩谷慧悟

・教授:鈴木蘭々

・風紀委員:黒川一樹/勝亦利恵

 

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〜あらすじ〜

人間は8つー喜び、期待、怒り、嫌悪、悲しみ、驚き、恐れ、信頼ーの感情から形成されている。

これらの感情を分解することで人はどうなるかを検証するために、政府の組織・委員会は実験を開始した。

彼らは感情を小さな枠の中に閉じ込め、実験体として観察し続ける。

 

最初は抵抗なく静かにしていた感情ら。

しかし何かを悟る。各々がデジャブを感じ始めたのだ。過去の記憶が少しずつ蘇ってきて、生々しい痛みを感じる。というのも、彼らは死刑囚だった。

 

「自由になりたい」

この思いから8つの感情は檻から脱走する。

その過程で本当の自由、幸福とは何かを探す。

檻の中の方が自由だった?今はなぜ逃げているのか?何から解放されようとしているのか?

逃げている間にひとり、またひとりと仲間が委員会に捕まっていき、感情を殺されていった。

 

方向性の違いから、信頼・テラはアンジ・嫌悪と別れる。

アンジと嫌悪は互いが自己を主張し過ぎて、嫌悪はアンジを殺してしまう。

一方、テラがある決断をする。自分たちがされていること、委員会の事実を配信し、世界を巻き込もうとした。

「今あなたはこの演説を聞いて何を感じましたか?」

最終的にテラは生配信中に殺されてしまうが、その思いを信頼が引き継ぐ。

 

委員会の方でも変化が起きていた。

学級委員が怒りと共に本音を生徒会長にぶつける。

しかし生徒会長はアンジが乗り込んだのだと思い学級委員を撃ってしまうのであった。

「、、、俺はアンジじゃない、、、学級委員だ、、、」

生徒会長は動揺する。なぜ?なぜだ?委員会メンバーは知性的だから感情などに動かされないはずだと思っていた。知性とは美だ。知性こそが世界を変えられる。なのになぜ仲間が感情的になる?

「感情剥き出しにしてみろよ!!!アバターじゃなくて自分の身で実験してみろよ!」

「俺が俺であることは感情でしか証明されない」

人の見た目はいくらでも変えることができる。もし整形したらその人自体は変わってしまうのか?違う。感情だ。感情がアイデンティティ(自己同一性)を形成する。整形しても心臓移植をしてもその人がその人であることには変わりない。しかし心を入れ替えてしまったら?考え方や性格が変わってもその人はその人であるといえるのか?

学級委員はこう言った。

生徒会長はこう反論する。

アドラーの心理学によると、人は感情によって動くのではない。何か“目的“のために動くのだ」

 

委員会メンバーも実験が進むうちにデジャブを感じる。

そう、この実験が行われたのはこれが初めてではないのだ。

感情たちを支配し実験していた委員会は、政府によって作られたアバターだった。彼らもまた支配される立場であったのだ。

 

物語はロールバックし再び実験のスタートラインから始まる。

 

「さあ、実験を始めよう」

 

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〜カーテンコール〜

 

去り方萩ちゃん集

1回目 口角あげる

2回目 本を持ち上げ直す

3回目 手を👍にする

4回目 お手振り

 

〜アドリブコーナー〜

 

つばさくんと松田くん

つばさ「ぶーんぶーんどきどき」

幼馴染の男女の話。分度器を忘れてしまって貸してほしい松田くん(女)。本当は凌ちゃんが好きなのに照れて貸せないつばさくん。最後は分度器の奪い合いになって彼女の胸を触ってしまう松田くん。

凌子「そこはちがーーーーーーう!!!」

(これ見てる萩ちゃん天使的に微笑んでた)

 

萩ちゃん

「分度器の使い方道がまじでわからないから悲しい。」ポケットから分度器を1個取り出す。

「さっきその辺で拾ってきた」

分度器が劇場に落ちてるなんてあり得るかっ!

「三角定規やコンパスは使い方想像できるけど、分度器って……。2つくっつけても(ポケットからもう1個の分度器を取り出す)綺麗な円にならないのが残念。微妙なぼこぼこがある。小学校の時からの疑問です」

?「お前本当に喋ることなかったんだな笑」

萩(苦笑い)

 

 

 

まぁ言ってしまえば、内容はインサイド・ヘッドみたいな感じ(見たことないけど)。

今までの自分の考え方が変わった。そもそもこれまで自己について深く考えたことはなかったけど、委員会が言っていることに感心した。感情の概念とか、感情はいつも別の感情と隣り合わせであることとか難しい話が多かったが、人生の知識として大切なことを学んで気がする。

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幕がないので、開演前から舞台上のモニターがずっと付いていた。開演前の証明は青モチーフ。宇宙空間みたいだった。時間になると暗転し何も見えなくなる。胸を打つ立体音響とともに現れた7人の委員会メンバー。

 

観客はてっきり萩谷担ばかりかと思ったら結構男の方やおじ様も多かった。多分EXILEやさゆりんのファンの方もいたんだろうな。萩ちゃんは下手の方が多かったが、サッドは上手側だったので許す(今回は上手前方の席でした。)キャパが小さい(なんたって2階席がない)ので通路より前の席だと裸眼で表情を見ることができた。

 

冒頭のダンスはやはり仕事柄萩ちゃんが群を抜いて上手い。ラップシーンも綺麗だし。

はけ方もカーテンコールのお辞儀も全ての所作が美しかった。

そこにいるのは萩ちゃんのはずなのに萩ちゃんじゃない。演技が迫真すぎて、気付けば高橋さんの世界観に入り込んでいた。

砂川くんと並んで身長が高かったのにも悶える。意外にも松田くんやつばさくんが小さかった。ちなみに最後のシーン、生徒会長が教授に立ち向かうところ、つばさくんが松田くんを抱きしめて手重ねててBLの世界だった、、、がっしり手握ってたんだよ、、、バックハグだよ、、、(死)

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個人的にめちゃくちゃオススメしたいのがサッド。いや可愛すぎ。まず衣装もかわいい。つなぎのぶかぶか感。腰回りに男らしさを感じた。そしてずっとめそめそしてます。アンジに怒鳴られては泣き、誰かに何か言われては泣き、本当にずっと鳴き声が聞こえる。パン食べてるときもめそめそしてるし体操座りしてるし。ジョーやホープから慰められてて母性本能くすぐられる。肩ぽんぽんされてた。弱いからこそ守ってあげようっていうみんなの優しさ。というか、旧末っ子の本気を出してきたな。でもアドリブやってるときだけ笑ってた(笑)

 

色々考えさせられるストーリー。出演者の方々の迫真的な演技。演出、ダンス、ラップ。全てにおいてクオリティーが高い舞台だった。舞台界のスペシャリストでもかき寄せたんですか?ってくらいすごかった。大阪千秋楽の配信も見ようと思います。千秋楽では萩ちゃんもカテコあるのかな?つばさくんが東京千秋楽では、この舞台の世界観を壊さないために(観客自身が解釈する)あまり多くは語りたくないと言っていたけど、彼ら自身の思っていることも聞いてみたいな。

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https://news.mynavi.jp/article/20210617-1905557/

https://news.mynavi.jp/article/20210617-1905927/

 

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